マイマイガ      Lymantria dispar
分類:昆虫綱・チョウ目・ドクガ科
食草:樹木全般
害虫度:野菜:低★ (樹木:高★★★)
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森林害虫としてよく知られていて、若齢幼虫は糸を吐いてぶら下がるのでブランコ毛虫とも呼ばれています。
終齢幼虫は70mm前後、成虫の前翅長は♀が35o前後、♂は25o前後。
1齢幼虫は毒毛があるが、卵や2齢以降の幼虫、繭、成虫には毒針毛はないと言われています。
卵は春に孵化し、2か月ほどで蛹になり、12〜15日ぐらいで羽化します。成虫は樹木などに産卵、卵塊はそのまま越冬します。
年1回発生、成虫発生期間は7〜8月、卵で越冬。成虫寿命は1週間程度。
幼虫の行動範囲は広く、畑でも、毎年のように幼虫が見られます。
糸にぶら下がって風に乗って来たり、長距離を歩いてくるのでしょうか。
樹木だけでなく、家の外壁や軒天井にも産卵します。楕円形のベージュ色の卵塊を発見したら、遅くても3月中に撤去してください。
放っておくと大変なことになります。名前の由来は、オスの成虫は日中活発に飛び回るので舞舞蛾。
     
2013/06/08撮影
にんにくの葉にいた約18mmの幼虫。背中に11対の青いぼがあります。
2013/06/14撮影
エンドウの葉を食害する35mmぐらいの幼虫。活発に動き回ります。
2013/06/14撮影
ネットを素早く綱渡りします。
2013/6/17撮影
大根の葉にいた45mmぐらいの幼虫。背中に5対の青いぼと6対の赤いぼが特徴です。
2014/6/21撮影
毛の長い60mmぐらいの幼虫。畑でもこんなに大きいのがいました。
2014/6/21撮影
動きがとても速いです。

顔はパンダの様。
2014/7/5撮影
参考:庭の栗の木にいた大物。約80mm。
2014/8/9撮影
桜の幹に産卵する前翅長36mmぐらいの♀。
2014/8/9撮影
卵塊。22o×40oぐらい。約9か月後に孵化します。

インゲンの葉に、脱皮殻と一緒に付いていた蛹。
一目でマイマイガと判ります。

測ると36o、大きいです.。触るとくねくねします。
この蛹を羽化させることにします。

蛹を持ち帰ってから10日後の7月20日に羽化しました。大きな♀です。乳白色に近い薄茶色に波型の帯が入っています。

前翅長約38o、開帳は80oぐらいでしょうか。
腹部も太く、卵をたくさん産みそうです。

割り箸でつつくと、激しくバタつきます。
とてもタフで元気です。
2019-7-21撮影
顔の拡大。このメスをこのまま虫かごに入れて、駐車場に置くことにしました。

7月24のお昼、虫かごの周りを♂が舞々。2番目に来た♂Bを虫かごを少し開け中に入れてあげました。
早速♀にアタック。

無事に合体することができました。

♀と比べ、♂の方がかなり小さく見えます。
特に腹部のボリュームが。

左が♀。右が♂B。
♀は白っぽく、♂は焦げ茶色っぽい。
虫かごの中で産卵するでしょうか、興味深いです。

これが一番最初に来た♂A、♂Bに出し抜かれました。
気落ちして床に止まったところです。
前翅長は実測で26o。
♂の触角は、鳥の羽のようです。。

第三の男、♂C。
駐車場の梁に止まったところを脚立に登ってパチリ。
それにしても♀のフェロモンの力はすごい、ちょっとした間に3匹の♂をひきつけ舞々させました。

交尾後約6時間後に産卵、次の早朝には死んでいました。
産卵し、まもなく命が尽きるのでしょうか。
羽化してから約6日の命でした。 

綿毛のようなものに包まれた卵塊です。狭い虫かごの底面のためか、形が整っていません。

卵がはみ出たような所もあります。
卵はピンクパール色で直径1o弱、固めでしっかりした卵です。
見た目は、どことなくハスモンヨトウの卵に似ています。

これが卵の父親、♂Bです。
♀が死んでから、1日後に命が尽きました。

2020年7月29日、自宅の車庫の壁に産卵中の♀を網で捕まえました。

12月1日、左画像が産卵した卵塊を剥がしました。卵は400個以上ありそうです。卵塊を発見したら、3月末までには撤去する必要があります。放っておくと大変に。