ワタノメイガ  (綿野螟蛾)   Haritalodes derogata
分類:昆虫綱・チョウ目・ツトガ科
食草(幼虫):アオイ科の植物
害虫度:中★★ 
 戻る


幼虫はムクゲ、ワタ、フヨウ、オクラなどのアオイ科植物の葉を巻いて、中で葉を食害します。
畑で作る野菜はオクラですが、オクラの葉が巻かれていたら、この虫の可能性が高いです。
終齢幼虫の体長は22〜30o、成虫の開帳は約30oです。
幼虫の動きは速く、前後に素早く動きます。地面に落ちたり糸でぶら下がったりしますので、目を離せません。
大発生しない限り、葉を食害するだけなので、被害は小さいと思われます。
   

孵化間もない幼虫、オクラの葉裏で。
体長2〜3o、もう少し大きくなると葉を巻き始めます。
付近をよく見ると、卵があるかも知れません。

オクラの葉が巻かれています。ちっちゃい幼虫が、どうやって大きな葉を巻くのでしょうか、すごいです。

あちこちに、巻かれた葉があります。 
オクラの葉を巻いて、中で葉を食害します。

葉を開いてみると、薄緑色の幼虫が潜んでいました。
細い糸をつづった中にいます。黒いのはフン。

中にいたのはワタノメイガの幼虫、体長24mmぐらい.。

別の葉には蛹化直前の終齢幼虫がいました。 

おしりから糸を出してぶら下がって、地面に逃げようとするのもいます。 大きい個体は、30oぐらいあります。

巻かれた葉を開くと、すでに蛹に。大きさ17oぐらい。
これを羽化させます。8月23日採取。蛹です。

9月1日の夕方羽化しました。蛹を採取してから9日です。
開帳約32o、腹部先端の形から♀の様です。

9/6死亡、羽化してから5日後でした。

大きさ15oの蛹、これを羽化させます。

9月12日に羽化しました。裏からの写真です。
開帳29o、前翅長14oです。

背面から。腹部先端の様子から、♂の様です。

オクラの葉裏の卵です。直径は0.35〜0.40o、眼に見えないぐらい小さくて半透明です。1個ずつ離れて産卵されます。

約3mm離れて2個、クラックスケールで、左が約0.45o、右が約0.3o。肉眼でやっと見えるぐらいなので、撤去は難しいです。

大発生すると、幼虫を退治しても卵が次々に孵化し、また葉を巻き始めます。